本市における2020年からはじまるプログラミング教育の実施について、わたしのマニフェストに書いていました通り、本市における方針なども議会だけではなくこれからも追っていきたいと考えております。

この質問におきまして、わたしは議会で「わかりやすい説明」を事例をもって最後にオリジナルで(伝えたいという気持ちで)要望させていただきました。動画配信が開始されましたら是非、その部分も見ていただきたいと思います。

 

ではまずは、質問内容と答弁をご覧ください。(^^)

 

(1) 早急に準備が必要とされるプログラミング教育の研究と準備内容について具体的に聞く。
(2) 人材不足の中、プログラミング教育の専門家やアドバイザリーの確保、授業に協力する講師や大学生メンターの配置などについての考えについてお伺いします。

世界的に日本はIT技術力の低下や人材不足、世界からの遅れをとっています。国は2020年よりはじまる「プログラミング教育」の準備をしてきました。いよいよ来年よりプログラミング教育が学校現場ではじまります。あえて学習指導要領の説明は割愛させていただきますが、お伝えしたいことが有ります。そもそも何故、国は「児童にプログラミング体験」を学校の授業の中で求めているのか?ですが、分身ロボット研究者の吉藤オリィさんの言葉をお借りしてお伝えします。吉藤さんは、難病に指定されているALS患者の分身ロボット(オリヒメ)を開発した世界から注目されているロボット開発者です。彼が言うには「インターネットが生活の中に入り込み、社会の価値観が劇的に変化する中、従来型教育の思考法では新たな価値創造に対応できないことが分かってきた。プログラミング教育に求められるのは、従来になかった思考であり、創造性の具現化である。海外では従来の規格や発想の枠内に収まらない発明家や起業家が出てきて、新たなサービスを生み出した。その源となったのが、ICTの知識であったのは言うまでもなく、世界は国を上げてのICT教育への取り組みが進んでいる」ということなのです。
分かりやすく言いますと、今のままの日本の詰め込むだけの教育ではアップルコンピュータ―創設者のスティーブジョブズのような社会を変えるような人材は輩出しないのではないかということなのです。

わたしは日本の「プログラミング教育」のスタートについて非常に注目をしておりまして、様々な観点より研究をしております。各自治体が教育現場を中心に取組をスタートする中、本市におきましては他市と差別化できる真のプログラミング教育が目指せるまちに発展して頂きたく、今後もプログラミング教育については追っていきたいと考えております。ここでお聞きしたいのは、本市におきましても様々な研究を平成29年度より開始し、今年度も教員研修などに努めているとのことを聞き及んでおります。義務教育のお子さんを持つ保護者も興味があると思われます本市の(1)早急に準備が必要なプログラミング教育の研究と準備内容について具体的にお聞かせください。

そして英語教育の件もそうですがこの分野でも特に大きな問題として「人材不足」が非常に深刻ではないかと考えます。教師にも大きな負担が係り、子どもたちに十分なプログラミングについての教育が行き届かないのではないかと危惧しております。また個人的にも考えますのは「プログラマー」になるためのプログラミング教育ではなく、子どもたちが生きて行く上で将来の可能性を広げるための創造力を養うキッカケづくりを私たち大人が整備してあげることが重要であると考えます。本市にお願いしたいのは、発想がユニークで、モノづくりの楽しさを感じながら指導できる発明力や技術力のある有識者、あるいは子どもたちにより近く寄り添う大学生メンターや教師のOBの方などの現場でのサポートの役割は非常に有効だと考えます。ここで(2)プログラミング教育の専門家やアドバザリーの確保、授業に協力する学生メンターの配置などについての本市の考えをお聞かせください。

(引用論文:大阪市立大学創造都市研究科 クリエイティブ型 ICT教育への構造転換の考察 奥本佳史修士論文内 吉藤オリィ氏インタビュー)

 

一連番号 3-5-(1)(2)
質 問 者 南方 泉 議員
担 当 課 教育総務部 教育指導室

5.本市における2020年からはじまるプログラミング教育の実施について
(1)早急に準備が必要とされるプログラミング教育の研究と準備内容について
具体的に聞く。
(2)人材不足の中、プログラミング教育の専門家やアドバイザリーの確保、授
業に協力する講師や大学生メンターの配置などについての考えを聞く。

 

 

【答弁】
5.本市における2020年からはじまるプログラミング教育の実施についての(1)(2)について、順次お答えいたします。

まず、(1)についてでございますが、新学習指導要領では情報活用能力が、言語能力と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置づけられました。また、将来、子どもたちがどのような進路を選択しどのような職業につくとしても、普遍的に求められる力として「プログラミング的思考」、いわゆる論理的思考力の重要性が示され、小学校においてプログラミング教育が必修化されることとなりました。
しかしながら、このプログラミング教育は、これまでにはない新しい教育内容となりますので、ICT機器等のハード面の整備に加えて、年間指導計画などカリキュラムの作成や各教員の指導力向上など、ソフト面の充実に向けた準備を進めていく必要がございます。
こうしたことから、本市教育委員会では、まず教員自身がプログラミングを体験する必要性があると考え、平成29年度より教員対象の研修を実施してまいりました。研修内容といたしましては、プログラミング教育の目的について理解を深めるとともに、小学校に導入済みのパソコンを活用し、無料で利用できる「スクラッチ」というソフトを用いて、正三角形や多角形をかくためのプログラミングなどに取組みました。さらに、平成30年度は、「ビスケット」や「プログル」の内容も盛り込み、研修を重ねてまいりました。
続いて、(2)についてでございますが、プログラミング教育の推進にあたっては、議員ご指摘のように、有識者より専門的な助言を頂くことや、大学、企業等との連携を進めていくことも重要だと認識しております。そこで、昨年度は、大学から有識者を招いて、プログラミング教育のねらいなどに関する研修を実施いたしました。今年度も、引き続き有識者を招いた研修を実施し、専門的なご助言をいただいたり、先生方に実際にプログラミングを体験していただいたりすることで、より具体な授業のイメージをつかめるものと考えております。
また、企業との連携による先行的な取組みといたしまして、昨年度は学研プラスの協力を頂き、伏山台小学校で教職員研修を実施し、その後、研修を受講した教員によるプログラミングの研究授業も実施しました。
本市教育委員会といたしましては、教員の指導力向上を図るために、引き続き研修や研究授業等を実施し、プログラミング教育の充実に努めてまいります。また、大学生メンター等の支援人材の活用についても、今後、研究を進めて参ります。