2 農業政策で重点課題の一つとなっている新規就農者育成について
(1)大阪府・本市・JA・農業委員会とのコラボで富田林市版
「はじめの一歩村」の具体的な実施について
(2) 今後、農業委員会との連携と役割はどう考えているのかについてお伺い致します。
富田林版「はじめの一歩村」いわゆる農業塾については平成31年3月富田林市市議会定例会の自民党代表質問で先輩議員が質問し、実施については本市の答弁は「新たな就農につながる仕組みとして今後検討しながら、関係機関とおのおのの役割をいかして協力連携を図り新たな担い手の確保や育成に努めて参る」となっています。
また、吉村市長の所信表明の中にも「富田林版はじめの一歩村」を実施するとあります富田林市の農業活性化において重要な課題だと認識しておりますのでお伺いします。
「はじめの一歩村」は大阪府・JAグループ大阪・による大阪府「新規就農村」運営事業として新規就農希望者の着実な就農にむけた研修の場を提供し、独立就農にむけての支援をするもので、本市の実施についても成功しているようです。大阪府としては本市を「モデル事業」として実施しました。次は堺市で実施予定をしているようです。
本市においていわゆる「農業塾」の研修現場となったナカスジファームの中筋さんは「農業を創造する会」の発起人でもあります。実際に農業塾の現場で新しく農業を学びたい方に基本的な野菜作り等を指導した中筋さんの現場で起こっていることは、せっかく富田林市で農業を勉強しても、富田林市で農業を営農する人が少数で河南町や太子町に移り就農する、これは非常に残念なことでその方たちには是非、富田林市に残り就農して頂けるようにしたい。と進言を受けています。
また農業員会では「後継者問題」「遊休農地対策」「新規就農者育成」の3本の柱が最重要課題として取り上げられておりJAの関係委員も農業委員会に沢山おられ、現在農政部会「未来を拓く会」でも活発に次世代農業について議論を重ねておられます。
私が強く思うのは、すべての農業に関わる関係機関が強く連携して「農業をはじめたい」と夢をもって学びに来る新規営農に意欲のある方を、富田林市の農業振興の未来のために本市の農業後継者として本気で支援する仕組み作りをしていかなければならないという事なのです。 事例を申し上げますと石川県の羽咋市は「自然栽培の農業でまちづくり」を成功させています。その最初の入り口はすべて「新規営農を目指す農業塾」でその方たちを羽咋市に移り住んでもらい営農してもらう為にまちをあげて支援する仕組みを作られています。羽咋市の場合はJAが主導して「のと里山聖地化5年プロジェクト」と称して関係機関が連携しています。本市の場合は大阪市内も近いということもあり、「通い農業」も可能ですぐに引越しをしなくても農業を始める事ができる最高の条件であるため、今後も深刻化する後継者問題をはじめ、問題解決につながると考えています。
そこでわたしがまずお伺いしたいのは(1)大阪府・本市・JA・農業委員会とのコラボで羽咋市の取組のような富田林版「はじめの一歩村」の進捗状況をご説明して頂きたいことと、 (2)富田林版での「はじめの一歩村」を本市独自で実施するにあたり、農業委員会や関係機関との役割や連携はどのように今後考えておられるか見解をお示しください。
担 当 課 産業環境部 農業振興課
農業委員会事務局
【答弁】
それでは、ご質問の、2.の(1)と(2)につきまして、一括してお答えいたします。
「はじめの一歩村」は、新たに就農を目指す方が、農業生産の現場で週末を中心に研修を受け、一定の農業技術を習得し、地域の農業者とのパイプをつくるとともに、農業への自らの適性を見極める取組みで、大阪府とJAグループ大阪の共同事業として、平成29年度と30年度には、富田林市内の農地を研修の場に、富田林市の協力農家による指導のもと実地研修が行われるなど、延べ34名の方が学ばれ、今年度は、堺市内で研修事業が進められています。
この研修のプログラムの中、プロ農家のもとでの実践的な現場研修により、農家の仕事のテンポや作業の流れ、考え方など、就農後のイメージをつかむことができるのが特長の1つでございます。
本市の農業の現状は、農業者の高齢化とともに後継者減少の傾向にあり、農地の遊休化を防止し、農業の活性化を図っていく上で、新たな担い手の確保や育成は、重要な課題であり、これらに対応するためにも、大阪府の新規就農「はじめの一歩村」事業のノウハウも踏まえ、研修生受入れの協力農家の方とともに、大阪府やJAとの連携協力の仕組みのもと、「富田林版はじめの一歩村」として、新たに就農支援事業に取り組んでまいります。
この事業を進めるにあたりましては、研修プログラムの作成、研修受講生と受入農家との研修前・研修後のマッチングなどについて、また、地域の農業委員の方々との関わりも含めて、詳細をつめるところもございますが、将来の担い手となる若手農業者の育成を図るため、この取組みを通じまして、本市での新たな就農につなげてまいりたいと考えています。
また、今後農業委員会の連携と役割につきましては、近年農業委員会に新たな所掌事務とされました農地等利用最適化業務の一つである後継者・担い手を確保するために、プロの農家として農業経営を志す新規就農者を一定基準のもとに認定するなど新規就農者の支援に連携して関わることは、農業委員会の農業委員、農地利用最適化推進委員にとって大切な活動であると考えています。
今後も、農業委員会をはじめとして、関係機関との連携を密にし、農業への参入促進に積極的に努めてまいります。
以上で、お答えとさせていただきます。
要望いたします。私としましては富田林版、はじめの一歩村(農業塾)を発展させることにより、最終的に富田林市の農業をはじめ経済がさらに発展すると考えております。
写真は農家さんを訪問した際に撮影した富田林市の風景
レストラン料理写真は是非、富田林市の野菜を購入したいと言う大阪市内の女性オーナーの店の人気野菜料理です。