小中学校のオーガニック給食の導入について

  • 子どものために地域のオーガニック野菜やお米の給食導入について早急に検討してはどうか。
  • 地産地消コーディネーターの設置について

 

まず日本の食育について、文部科学省は学校における食育の推進・学校給食の充実 として、このようなことを述べています。

近年、偏った栄養摂取、朝ごはん抜きなどの食生活の乱れや子どもの肥満など、子どもたちの健康を取り巻く問題がとても深刻化しています。 子どもの基本的な成長に必要な栄養素も学校給食で補給できるように努めることはとても重要な事です。

また、食を通じて地域等を理解することや、食文化の継承を図ること、自然の恵みや勤労の大切さなどを理解することも重要で

平成18年に制定された「食育推進基本計画」では子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。

学校における食育の生きた教材となる学校給食の充実を図るため、より一層の地場産物の活用や米飯給食の充実を進めています。

ここで、オーガニック給食・食育教育について世界の動向を紹介します。

世界の給食は、オーガニックへ 公的調達による支援が進んでいます。

 

イタリアではオーガニック給食の導入が最も盛んなエミリア・ロマーニャ州は、州法によって

2 歳までの保育園児の給食は100%有機にすると規定しています。

 

隣の韓国のニュースは耳に新しいと思います。

韓国は2021年からソウルのすべての⼩・中・高校で「オーガニック無償給食」が全面施行される。

ソウル市はまず 来年から高等学校のオーガニック食材使用の割合も現在の30%からオーガニック学校給食水準である70%まで引き上げる。としました。

 

日本の農林水産省は有機農業を推奨していますが、現状は、なかなか進んでおりません。

 

しかし地域の努力によって日本でも オーガニック給食の実施は広がっています。

 

大分県うすい市では

「給食畑」という給食のためだけの畑があり、「給食畑の野菜」を学校給食で使用する取り組みがあります。地元でとれた新鮮で安全な野菜(農産物)を、学校給食で使用することで、子どもたちの健全な育成を目指しておられます。

有機米給食と連携した食農教育を行っているのは千葉県いすみ市です。

学校給食有機野菜供給体制構築事業 2018年~

  • 給食センターの現体制で無理なく使用できる品目から優先

2018年度は、有機ニンジンと有機コマツナで試行

有機稲作モデルとして 学校給食にオーガニック米を供給しました

お米に関しては・・・

2016年には 16t 40%

2017 年 28t  70%

2018年  には なんと42t 100%を達成しました!!

 

オーガニックの野菜やお米は手に入りにくい、量が安定的でない、そもそも日本にはほとんど無い。だからあきらめるのではなく、千葉県いすみ市のように 無理なく供給できる努力をしていただければと考えています。

 

さらに、研究した石川県羽咋市は農業関係の会議でも度々紹介していますが 羽咋市は、まちをあげて自然栽培の農産物を作り、子どもたちの給食に供給する取組みが実施されていました。

2020年 10月今年ですね。 石川県羽咋市の保育所の園児25人に、自然栽培の米や野菜を使用した給食が提供され来年度以降に継続的に自然栽培給食を提供できるか、今後検討されます。

 

このように、地元の農産物を給食に導入するには一層、いすみ市のような農業者との連携も含めて大きな取組みが必要とされますが、SDGs未来都市の富田林市なのですから、 子どものために地域のオーガニック野菜やお米の給食導入について早急に検討してはどうか。

と考えております。

 

また、地産地消の取組みの中で、富田林市の農家さんと学校・子どもたちを繋ぐ役目をする、表記 地産地消コーディネーターを設置してはどうかと提案致します。

 

繰り返しになりますが 学校給食が子どもたちに供給されるまでには、委員会や主任会、アレルギー検討会の機関がある「学校給食会設置要綱」という仕組みだと聞き及んでおりますので理解はしておりますが、そのような検討会の席でも議論を深めて頂ければ幸いだと考えています。

 

わたしは出来ましたら、市内における農産物の生産の状況の把握、どこでだれが自然栽培や自然農法、またはオーガニックやエコ栽培で農産物を栽培しているのか、また献立を作成するにあたり、地域や近隣の食材の検討をする、もしくは情報提供をする役目の人材は多く市内にいらっしゃいます。そういう方を「地産地消コーディネーター」としての位置づけをして、学校給食のあり方検討する調整役としてご活躍して頂くなど、児童や生徒にもっと「安全なオーガニック食」に関心を持って頂けるような取組みを検討していただきたいのです。